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COLUMN
お知らせ・コラム

2022.02.17
フェイシャル:フォトNPLフェイシャルについて

お肌のキメも、細胞同士の接着で決まる。角化細胞間の接着について

前回のコラムでは、表皮や真皮の結合する基底膜構造と、具体的な役割や接着部位に媒介する成分についてお伝えしました。例えば皮膚(肌)を摩擦しても表皮や真皮が解離しないことは、この機能が働いていることだともいえますし、それだけでなく、肌がハリや弾力をしっかり維持することができることも、表皮と真皮の「接着」があってのことなのです。例えばUNO>>>ichikaraのフェイシャルメニューでは、セレブリボーン(美容マシーン)を用いて肌内部(深部3ml以下)にヒト幹細胞培養液・プロテオグリカンなどを注入し、肌年齢が大きく若返ることが大きく反響としていただいておりますが、これは「表皮と真皮の接着を強化する」という中長期のスキンケア観点からも、とても意味のある施術であるのです。表皮と真皮の接着とは、肌の組織上大きな構造同士の、欠いてはならない相互関係ではあるのですが、これは「肌細胞間」においても同じことがいえます。例えば「お肌のツヤ」「お肌のキメ」といわれる美容にとって大切な原因は、角化細胞間の接着によってその効果が決まるといわれています。今回のコラムでは、表皮層の95%を占める角化細胞間の接着と、この接着が崩れから起因する肌のトラブルについてお伝えいたします。

【目次】
1.肌のキメが粗い・キメが細かいは、角化細胞同士の接着状態で決まる
2.角化細胞同士は接着することで、肌は潤いを保つことができる
3.今回のまとめ

肌のキメが粗い・キメが細かいは、角化細胞同士の接着状態で決まる

表皮層の95%を占める角化細胞は、表皮層の中に縦・横と数え切れない数が並ぶことで成立しています。この肌細胞の並びは例えるならば、本棚に敷き詰められた本をイメージしていただくとわかりやすいと思います。健全に肌細胞がターンオーバーしていると、本棚は、上段から下段・右から左にしっかり数がしっかりと埋まっており、互いが接着している状態で、その間には異物(肌の場合は紫外線や化学物質)が通りにくい状態だといえます。肌細胞(角化細胞)もそれと同じで、まずはしっかりとターンオーバーが促進され上下・左右に細胞が敷き詰められているという状態をつくることが大切です。加えてそれと同等に、「肌細胞間の接着」が必要となっています。本は形状が均等ですが、角化細胞は、基底層・有棘層・顆粒層・角質層と、層に応じて形状を変化させていました。角化細胞は、そういった形状の違いに対応できるように、いわゆる「接着剤」となる成分を細胞間で共有し、バリア機能の強化に努め、細かなキメを演出してもいるのです。

角化細胞同士は接着することで、肌は潤いを保つことができる

角化細胞同士は、デスモソームや裂隙接合・密着接合という構造によって、互いを密に接着しています。デモソームとは、付着板といわれる細胞膜内側の部位と、細胞膜を貫通して細胞間の接着を担う二種の構造から成っており、また付着板にはケラチン繊維が結合していることで、肌細胞骨格そのものも、強靭に保つことができています。裂隙接合は、隣同士の細胞が2〜3nmの裂隙をおいて接合することが名称の由来となっており、コネキシンというタンパク質を通じて、情報伝達の役割も果たしています。密着接合は顆粒層に存在し、細胞膜同士が網目状に密着することにより、細胞外液(組織液など)が、外部へ漏出することをせき止めてくれているのです。

今回のまとめ

私たちはコラムを通じて、お伝えしたいことがあります。それは例えば「冬だから乾燥する」「いい化粧水を使っていないから乾燥する」などの、安直な考えを脱して、本質的な課題に向き合ったフェイシャルメニューを、お客様にお届けいたします。「自らの肌細胞が美しく」をテーマに、私たちは、施術・クレンジング・洗顔・化粧水・美容液・クリーム・美容機械(マシーン)の選定やその方法を日々アップデートしていきます。