ダイオードレーザー脱毛器(マシーン)は、他のレーザー脱毛機種に比べ、脱毛施術を行う施術者・脱毛を受ける消費者にとっても脱毛効果をバランス良く発揮しやすく、またレーザー脱毛につきまとうリスクの軽減にも優れているという点を、前回のコラムではお伝えさせていただきました。これらの点はダイオードレーザー脱毛器(マシーン)の保有しているハンドピースが要因となるのですが、その中でも特に冷却装置である「コンタクトクーリング」や、圧迫レーザー脱毛照射というシステムが鍵となるという解説をいたしましたが、今回のコラムでは、これらの総括的内容と、脱毛の効果を上げ安全システムともなる吸引アシスト機能についてお伝えしたいと思います。
【目次】
1.レーザー脱毛器(マシーン)の冷却装置機能を総括します
2.レーザー脱毛器(マシーン)の吸引アシストについて
3.今回のまとめ
レーザー脱毛器(マシーン)の冷却装置機能を総括します
レーザー脱毛器(マシーン)とは、毛根への熱破壊式システムを搭載している以上、表皮損傷へのダメージリスクが存在します。前回のコラムでは、「コンタクトクーリング」という冷却装置機能により、毛幹以外のメラニンにレーザー照射が反応してしまうリスクに備えていることをお伝えいたしました。具体的には冷却装置(ChillTipといいます)コンタクトクーリングの機能によるメリットは3点です。一つは「表皮を保護することで安全性を向上させること」・二つは「痛みを軽減し、快適性を向上させること」・三つは「高い出力による照射を行い、軟毛のレーザー治療を可能にしていること」です。またEXハンドピースや、XCハンドピースにより皮膚を圧迫しながらレーザー照射を行う必要性にも言及いたしましたが、これはレーザー照射のターゲットとなる毛包までの距離が物理的に短縮されることや、肌表面が圧迫されることにより血流が遮断され、レーザー照射対象となる酸化ヘモグロビンの吸収を抑制させる効果があるため、より効果的に・安全にレーザー脱毛施術を行えることだと要約することができます。
レーザー脱毛器(マシーン)の吸引アシストについて
ダイオードレーザー脱毛器(マシーン)の機種LightSheerにはスポットサイズが大きなHSハンドピースがあります。HSハンドピースは、肌(皮膚)を吸引しながらレーザーを照射できるシステムを搭載していますが、吸引をすることにより、冷却装置のような「脱毛効果を上げる」「リスクを軽減する」メリットがあるのです。例えばハンドピースが肌表面を吸引することにより、表皮メラニンの密度を減少させる・血流の遮断を行い競合する酸化ヘモグロビンの吸収を抑制するという「毛幹メラニンの選択性を高める」効果があったり、吸引することで毛包との距離を物理的に短縮することができるのです。また、HSハンドピースの口径は大きいですから、エネルギーの減衰が他のハンドピースに比べて少なくなります。そうすると低い出力でまあまあの脱毛効果が見込めますから、痛みを緩和するという観点でも、吸引アシストは重要な機能を果たしているといえます。
今回のまとめ
ダイオードレーザー脱毛器(マシーン)は、小型軽量ながら他のレーザー脱毛機種よりも波長やハンドピースの機能が優れているため、安定したレーザー脱毛効果をより安全に発揮することができます。しかしながら「熱破壊式システム」である限り、合併症のリスクは0ではありません。次回のコラムでは、医学的な観点で発表されている合併症の名称やその症状についてお伝えしたいと思います。