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2022.11.02
コラム

レーザー脱毛の理論がついに確立!更に進化する脱毛業界。意外と古い脱毛の歴史36

昭和後期、日本にブレンド脱毛機、現在でいうニードル脱毛機が導入されると、セレブな女性たちの間では、ニードル脱毛機でワキ脱毛をすることが流行しました。しかし、長時間、かなりの痛みに耐えなければならないことに加えて、料金も高額であったため、一般女性の間ではほとんど定着しませんでした。そんな中、国内の美容業界では、アメリカに追いつけと着々と脱毛機の開発や製造が進められていきました。より一層開発が進んだのは、西洋、欧米で開発された脱毛機は、日本人の肌質や毛室に合わなかったためです。日本人に合わせて、ブレンド脱毛と高周波脱毛の使い分けができる多機能の脱毛機が生まれた後、またアメリカで新たな脱毛方法が確立していきます。

【目次】
1.レーザー脱毛の元はレーザーでの治療や医療行為だった!
2.レーザー脱毛の基礎が1980年代に確立する!
3.今回のまとめ

レーザー脱毛の元はレーザーでの治療や医療行為だった!

まず、レーザーというのは脱毛機のみを指すのではなく、光を増幅して放射するレーザー装置全てを指します。レーザー光は、指向性や収束性に優れています。(指向性:光源からの方向によって、波の強さが異なる性質のこと。レーザー光は位相が揃った波であるため、直進し、光源からの距離が遠くなっても拡がりが少ないビームとなることから、指向性が良いとされる。つまり、あらゆる方向に光が分散しにくいということ。収束性:光の束が一点に集まること、また、ある一定の状態に落ち着くという意味。虫眼鏡を使って太陽光を集光すると、紙を焦がすことができるが、金属を切断することはできない。しかし、レーザー光を集光する場合、レーザー光は位相が揃っているため、レンズの収差の影響もほとんど受けず減衰もしない。これがすなわち、収束性が良いこととされる。)また、発生する電磁波の波長を一定に保つことができるという特性もあります。レーザーの成り立ちには、かの有名なアルベルト・アインシュタインが深く関わっています。1917年に出した論文において、アインシュタインはレーザーとメーザーの理論的基礎を確立しました。その後、数々の学者たちが研究を重ね、1960年代になると、レーザーでの治療、医療行為が始まります。この治療に使われていたレーザーは、宝石のルビーを利用したもので、ルビーレーザーと呼ばれています。アメリカ人皮膚科医のレオン・ゴールドマンがルビーレーザーを使い、世界で初めて子供の血管腫を治療しました。このルビーレーザーの発明後、レーザーは応用、適応範囲、医療では治療範囲を着々と拡げていったのです。

レーザー脱毛の基礎が1980年代に確立する!

1980年代に入ると、レーザーの医学への応用が更に進みます。1982年、ハーバード大学皮膚科ウェルマン研究所のロックス・アンダーソン医師らが、「選択的光熱融解理論」というセオリーを確立したことがきっかけでした。この「選択的光熱融解理論」は、メラニンや赤血球など、皮膚の中にある色に対して、光が選択的に作用し、更にパルス幅(照射時間)を調整することにより、治療のターゲットのみに光の熱を作用させることができるというものでした。この理論が発表されて以降、美容皮膚科の治療が実験的に行われていきますが、実験の際、レーザーを使用して目の前周りのアザの治療を行なっていた時に、眉毛が生えてこなくなったということが起きました。そこから、このことに着目して、レーザーを使って永久脱毛ができる可能性を見出しました。その後、臨床的に脱毛分野でのレーザー治療が世界へ広まっていきました。それまでは、電気で1本1本焼き切っていくことが脱毛の常識でした。しかし、この後、レーザー脱毛の登場によって、脱毛といえばレーザー脱毛と言われるまでに、レーザー脱毛機が脱毛業界での地位を確立させていくのです。

今回のまとめ

現代では、テレビCMや広告などでもよく目にするレーザー脱毛。元となるレーザーや、理論は100年以上前から存在していたものの、レーザー脱毛として脱毛に用いるまでにはその後100年近くかかりました。しかし、1980年代に入ってもまだレーザー脱毛機として実用化はされていませんでした。もちろん、日本にも導入はされていません。この後、また脱毛業界は進化します。次回は、1990年代以降の脱毛についてのお話をしていきます。

福井脱毛エステティックサロンUNO>>>ichikara
中村真綾