脱毛の始まりは、20万年前の旧石器時代、ネアンデルタール人達が、体毛にノミやシラミが発生することを防ぐため、衛生的観点から始めたと言われています。古代の生活環境は衛生的ではなかったため、生きていく中で必要不可欠な行為として、体毛の除去をおこなっていたようです。この頃の脱毛は、現代の私たちが認識している脱毛とは異なり、ナイフのように鋭く尖った石器で削るように毛を剃るといういわゆる「除毛」でした。原始時代から我々人類は体毛の処理を行なっていたわけですが、その後はヨーロッパを中心として様々な時代背景と様々な理由の元、脱毛は行われ始めます。
【目次】
1.脱毛は古代メソポタミアでも!最古の脱毛法を生んだのはシュメール人?vvvv
2.なぜシュメール人は脱毛を始めたのか?そこには宗教的な理由があった!
3.今回のまとめ
脱毛は古代メソポタミアでも!最古の脱毛法を生んだのはシュメール人?
歴史の教科書でも見覚えのある、古代メソポタミア。実は、この古代メソポタミアでも脱毛は行われていました。この古代メソポタミアといえば、東はチグリス川、西はユーフラテス川に挟まれた沖積平野です。現在のイラクの一部にあたる地域で、現段階では、紀元前3500年頃に世界最古の文明が発祥したと言われています。このメソポタミアに生まれた文明をメソポタミア文明と呼び、この文明の中心となったのが、民族系統が不明のシュメール人でした。シュメール人を中心として、交通の要衝として様々な民族が発展していきました。最初の農耕・牧畜が始まり、その中から青銅器を持ち、世界最古の文字とされる楔形文字を用いたと言われています。多神教に基づく神殿を中心とした都市文明が生まれ、六十進法や太陰暦などの文化を作り出すなど、大きく発展した文明でした。それだけ文明を発展させたシュメール人達は、ピンセットのような道具を使って毛を抜いていたとされており、それが最古の脱毛方法と言われています。
なぜシュメール人は脱毛を始めたのか?そこには宗教的な理由があった!
人類が体毛を処理するようになった約20万年前の旧石器時代では、体毛にダニやシラミが発生するのを防ぐ為という衛生的な観点を理由として除毛をしていました。文明発祥の地とされ、農業の発展や世界最古の文字、楔形文字の発明、暦や天文学、占星術の発展をさせ、かの有名の世界最古の法典、ハンムラビ法典を誕生させ、法治国家を作り上げるなど、文明を次々と発展させ長く王朝を築いていたメソポタミア文明。それだけの文明を作り上げ、公衆衛生という概念はまだなかったにしても、下水道などの整備もされているぐらいの環境であったため、衛生的には旧石器時代の人々よりは良い環境であったと推測できます。それでは、なぜ、シュメール人達は脱毛を始めたのでしょうか。それは、シュメール人達が行なっていた政治と関係があります。シュメール人は、文字によって円滑な情報伝達を可能にし、神や占いによって政治を執り行う、「神権政治」を活用していました。この頃から、「人間の体毛は不浄だ」という宗教的概念が生まれ、後の古代ローマをはじめとしたヨーロッパ各地にまで広く影響を与えていきました。シュメール人の脱毛の目的について、詳しく分かってはいませんが、宗教的な意味合いが強いのではないかと考えられています。
今回のまとめ
今回は、脱毛の歴史の続きとして、古代メソポタミアでの脱毛について取り上げていきました。旧石器時代のネアンデルタール人達の脱毛の理由も衛生的な理由からでしたが、メソポタミアの人々も宗教的理由からではないかっということで、現代に生きる私たちのように、美しさにこだわるライフスタイルを理由としているものではないことがわかります。日本人は特に、人から見える部位の体毛を気にして、人から見られたときに綺麗なようにという思いで脱毛をすることが多いですが、世界には宗教的理由で、「脱毛をしなければならない」という地域が今でも存在しています。体毛に対する考え方は様々ですが、多くの国で不要なもの、不浄なものという認識があるようです。
福井脱毛エステティックサロンUNO>>>ichikara
中村真綾